ホンマでっか!?TVの心理学・植木先生もパニック障害を克服してたって知ってました?[回避的コントロールとひとり実況中継]

先週だったか先々週だったか忘れたけど、たまたま「ホンマでっか!?TV」を見ていた。その回は「運について」の回だったが、その中で心理学・植木先生が、「運を決める行動は、意思と想像力の足し算だ。」みたいなことを言っていました。

そしてここで、植木先生はパニック障害の克服にも通じる(んじゃないかと思われる)ことを言った。「人間は意志よりも想像力の方が勝つ。やる意志よりもやれていると想像できる人の方が上手くいきやすい。

確かになーと思った。

というのも、パニック障害において恐怖突入や認知行動療法なんかで大事なのは行動なんだけど、その行動を阻むものは意思よりも圧倒的に想像力のほうだからです。

例えば、「今日は絶対あそこまで行ってやるぞ!」という意思がいくらあっても、行けないイメージやパニック発作になるイメージしか湧いてこなければなかなか足が前に進まない。逆に「行けるとこまで行ければいいや」くらいの意思しかなくても、何の不安もなく行けるイメージがあればたぶん行けてしまうだろう。

上手くいっている状態をイメージすることはとてもよくて、僕も認知行動療法において、実際に(チャンスや時間がなくて)行動ができなくても、頭の中で行動を想像して上手くいってる状態をイメージするだけでも、次に行動する時上手くいく確率が上がると、カウンセラーに言われたことがあったな、なんて思いだした。

久しぶりに行く不安な場所も、先に頭の中で何回もそこに行くイメージをしておけば不安も小さくなることもある。

そんなことを思い出しながら、それにしても心理学の植木先生の説明はわかりやすいし、植木先生の本とか読めば何かパニック障害が良くなるヒントとか人生に役立つこととかあるかもなと思って、適当に有名そうな本をAmazonで買ってみた。そんな中で驚愕の事実を知りました。

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植木先生はパニック障害だった

購入した本はこれ。

植木先生の本の中で人気だたから購入してみたたんだけど、初っ端あたりで早くも書いてありました。

実は私自身も、ある時期まで、かなり深刻なパニック障害で悩んできました。

本を読むと、小学生の頃からずっとパニック発作に悩まされていたそうですが、今はテレビの生放送でも人前で公演しても大丈夫だそうです。

そんな風に全然見えないっすねー。

克服できたのは、パニックや緊張やプレッシャーをうまく「かわす」方法を身に着けてしまったからとのこと。

その方法を植木先生はこのように書いています。

体調が悪くなったら、すっかりそれを認めてしまって、湧き起こる苦しみに身をゆだねることが大事。苦しみから逃げようとせずに、思いっきり堪能?すること。これが、克服への基本的な考え方になります。
――――中略――――
「回避的コントロールをせず、あきらめて苦しみに身をゆだねる」ことを上手に行うには…そのときの自分の状態を、自分で詳しく「ひとり実況中継」すること!
――――中略――――
ひとり実況中継をしていれば、それ以上に具合が悪くなってしまうことはありません。むしろ、しつこく言語化しているうちに、いつの間にか身体症状は軽減され、冷静さを取り戻すことができるのです。

ここに書いてある「回避的コントロール」というのは、体に起きた症状を否定すること、感じないようにすること、気にしないようにすることです。

体調が悪くなった時や不安に襲われた時、「大丈夫」とか「気のせい」とか「平常心」とか心で唱えながら深呼吸したり落ち着こうとしたり気持ちを沈めようとしたり症状や不安をなだめようとしたりしますよね?これらも「回避的コントロール」です。

この「回避的コントロール」はパニック障害を患う人はやっちゃいがちだと思います(僕もやっちゃいます)が、これはダメとのこと。「何とかして落ち着こう」と自分に言い聞かせることは、むしろ「こんなにも緊張している自分」を、クッキリと心に浮かび上がらせてしまうからだそうです。(回避的コントロールは予防的な段階では効果ありだが、症状が出てしまっては遅いとのこと)

そして「ひとり実況中継」は、例えば手が冷たくなったら「おっと手が冷たい。ジーンと冷たくなってきた」みたいに一人でブツブツ言っていく方法です。心のなかでいうよりも、声に出してやるほうがいいとのことです。周りの人に言うのも良いみたい。

ひとり実況中継をしていれば、それ以上具合が悪くなることもなく、むしろ、しつこく言語化しているうちに、いつの間にか身体症状は軽減され、冷静さを取り戻すことができるとのこと。

我慢しようと抑えこんでジッと黙っている生真面目さことさが、パニックをますます大きくしてしまうので、苦しい症状から逃げずに、詳しく言語化することが大切みたいです。

僕の経験から言わせてもらうと

僕の経験から言わせてもらうと、僕も自分の症状や不安を人に言うことで、少し楽になる感じを体感したことが多々あります。

ですが、これは自分の状況(体調悪い自分)を知ってもらうことで、何かあった時に助けてもらったりおかしな行動を取ってもおかしく思われないようにしたりするための振りを入れることによって、自分自身安心しているのだと思っていました。

それと、「回避的コントロール」に関してはよくやっていて、これをしてもあまり効果がないことはよく体感しています。

仕事中不安が起きて、「回避的コントロール」をしてしまってさらに不安が収まらず、でもふと仕事に集中していると不安が収まっていき、また仕事の手が止まって暇になると不安が大きくなって「回避的コントロール」をしてまた不安が収まらない、といったことをよく経験しています。

最近だと、調子の波が悪いこともあって良く不安になるのですが、「仕事して気を紛らわそう」とか「あの人がいるから大丈夫」だとか「時計見ないでおこう」だとか「あと何分で帰れる」なんてことをよく考えています。こういうのも「回避的コントロール」なんだなと、だから症状も良くならないんだなと反省しました。

まとめ

この本を読んでから、仕事中「ひとり実況中継」するぞ、どっぷり症状に浸るぞ、と考えていたら不安にはなりませんでした。

やっぱり不安や症状を回避しようとするのは逆に症状や不安を留まらせるんですかね。わかってはいてもなかなかうまくできなし、すぐ忘れて回避的コントロールしちゃうし、日々反復練習ですかね。うまく行くようになったらまた報告します。

コメント

  1. nao より:

    こちらの記事、本当に助かりました。ありがとうございます。何度も助けられてます、感謝です。

    • えむ氏 より:

      コメントありがとうございます。
      そういってもらえると励みになります。

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