だいぶ前に、レスポールをポチったという記事を投稿しました。
そこでも少し触れた、改造項目の1つ目、電装パーツを一新を行っていたので、その投稿です。
現在の状況
まず現状の確認です。。
とりあえず汚いです。。
前回の記事でも書きましたが、通常リアのポットがある部分にトグルスイッチ(ピックアップセレクター)があり、2ボリューム1マスタートーンの状態になっています。
そしてそのトーンのポットがプッシュプルスイッチ付きのポットなんだけど、そのスイッチは何にもつながっていないので、このスイッチではピックアップの切り替えはできません。
ポットは16mmのやつ。そしてコンデンサー(キャパシター)はちっちゃいやつです。
おそらくだけど、発売当時はフロントトーンにあるプッシュプルスイッチでPUの切り替えが行える構成になっていたと思います。
ですが、前オーナーが何かの理由でトグルスイッチでPUの切り替えが行えるように改造してしまったのだと思います。
プッシュプルではセンターにはできないから、もしかしたらセンター(フロント&リア)の音が使いたくて交換したのかもしれません。
そんな状態なので、まずは発売当初の構成に戻したいと考えました。つまり、2ボリューム2トーンにして、フロントトーンのポットはプッシュプル付きのもの交換しようと考えました。他のポットも新しいものに交換です。
そしてどうせなら、コンデンサーもそれなりのものに交換したいと考えました。
ポット、コンデンサーの選定
それでは、次にどのポット、コンデンサーに交換するかが問題になってきますが、これはどうせならESP仕様にしようと考えていました。
ESP仕様とは、つまりはNAVIGATORのレスポール仕様、「N-LP-380LTD」や「Honey Ken」の仕様ということです。
「N-LP-380LTD」、「Honey Ken」の配線図
「N-LP-380LTD」や「Honey Ken」のキャビティ内はこんな感じです。
ポットはCTSのヴィンテージ・スタイル(へそ付き)ポットで、コンデンサー(キャパシタ)はヒグチ電子(HGC)の CP-C。
ヴォリュームポットとトーンポットを跨ぐ感じでコンデンサーを配置するオーソドックスな構成です。
ボリュームポットは共に500KのBカーブ、トーンポットは500KのAカーブ、コンデンサーは容量0.022μFの耐圧630VDCのオイルコンデンサー。
ESPオリジナルCTSポット
もう少し調べると、CTSのヘソ付きポットはESPがCTSにオーダーしたESPオリジナルポットだったようです。
このポットは、通常のCTSポットと違い、シャフト部分のみミリサイズというこだわりがありました。
ESPやナビゲーターはずっとこのオリジナルCTSポットを使用したようですが、CTSにオーダーすることを辞め、現在はBOURNS社にオーダーしているようです。
ということで、同じCTSポットはもう手に入りません。残念。
HGC コンデンサー CP-C DU2J 223M
そしてコンデンサーですが、こちらも現在は販売してないっぽいです。昔はBIGBOSSとかで売ってたみたいなんだけど、現在では手に入らなそうです。
ちなみ「DU2J 223M」のDUがシリーズ名、2j=630VDCで、223が0.022μFのことで、Mが静電容量許容差±20%という意味らしいです。
結局、選んだポットとコンデンサーは?
ということで、ポットもコンデンサーは探しても見つけることはできず、こうなれば現行品と同じものにしようという考えに切り替えました。
ESPの人に現行品のポットやコンデンサーは何か聞いたところ、ポットはやっぱりESPオリジナルのBOURNSポットでコンデンサーはオレンジドロップを使用しているとのことでした。
ということで、ESP BOURNSポットとオレンジドロップを買い揃えました。
ESP BOURNS® Pot by ESP
- リアボリュームポット →「BOURNS Pot by ESP 500kΩB」
- フロントボリュームポット →「BOURNS Pot by ESP 500kΩB」
- リアトーンポット →「BOURNS Pot by ESP 500kΩA」
- フロントトーンポット「BOURNS SW Pot 500kΩA Push-Push」
当初はフロントトーンポットをプッシュプルスイッチ付きポットにしようと思っていましたが、プッシュプッシュのほうが使いやすいかなと思い急遽変更しました。
オレンジドロップ 715P 600V 0.022μF
オレンジドロップはSprague社(スプラグ社)のBlack Beauty(ブラックビューティー)の後継として登場したはフィルムコンデンサーです。
オレンジドロップも種類がありまして、定番の「715P」、715Pの上位版で少し薄い形状の「716P」、ブラックビューティーの正統派後継品の「TYPE-PS」、あとは「225P」なんてのもあります。
昔はSpragueが販売していたみたいですけど、今はSBEやCornell Dubilierのものが出回っています。
今回は定番の715P、そしてレスポールの定番の0.022μF、600VDCのものを選択しました。
ポット、コンデンサーの交換・取り付け
まずは、現在のサーキットを外します。
元々ついていたポットは国産のφ16mmポットでした。
ESP Bornsのポットと比べるとだいぶ小さいです。
ポットのスリーブ部分の経は7mm。それに比べてESP Bournsポットは9.4mmです。そのままでは、おそらくポット穴に通らないので、穴をリーマーで拡張する必要があります。
改めて穴の実寸を図ってみました。ESP Bournsポットのスリーブの経は9.32mm、それに対してポット穴の経は8.18mm、トグルスイッチのがついていた箇所の穴の経は11.3mmほど。
ということで、リアトーンポットの穴以外の3つの穴をリーマーで拡張しました。リーマーを使えば簡単に穴の拡張できます。
ピックアップ確認
サーキットを外すついでにピックアップも確認。
リアのピックアップはセイモア・ダンカンのSH-4 JBということはわかっていたけど、フロントのピックアップが不明でした。
ピックアップを外してみると、ディマジオのDP212 EJ Custom Bridgeというものでした。
ピックアップには詳しくないが、このPUはリア用ではないのか、同じ系統でDP211というものもある。でもWEBカタログを見るとどちらでもよいみたいなことが書いてある。まあいいか、あんまりフロントのピックアップは使わないし。
完成予想図
PUを元に戻します。
サーキットを外したはいいけど、キャビティにポットを収めたままハンダ付けできないことに気づき、とりあえずダンボールに穴をあけて、ポットを固定、その状態でハンダをつけていくことにしました。
ちなみに完成形はこんな風になる予定です。
はんだ付け
まずは、ポット3つともに、ポット裏に1番端子をハンダ付けをします。
次にアース線をハンダ付けして、つないでいきます。
完成
と、ここから写真を撮り忘れたので、さっそく完成です。
我ながら、なかなかうまくいったと思います。
コンデンサーの足についている赤いものは、「WAX COTTON COVER」という絶縁できるものです。
キャビティ内はガサガサだったので、軽くヤスリがけをしています。
以上です。
コメント
ヒグチのコンデンサは電子工作の店(千石電商とか)や、SCUDやソニックで扱っています。