
「Squier by Fender / Affinity Series Telecaster (Butterscotch Blonde)」を改造してます。
ここからついにギターの塗装を剥がしていきます。
塗装の剥がし方について
塗装の剥がし方は主に3種類あります。
- 塗装を温めてスクレーパーではがす方法
- サンディングペーパーで削る方法
- 塗料はがし剤(剥離剤)ではがす方法
1つ目はアイロンやヒートガンで塗装を温めて塗装が柔らかくなったところはスクレーパーで剥がして行く方法です。
この方法をしている人はネット上でもたくさんいました。
ただこの方法は注意しないと、スクレーパーでボディの地肌を削ってしまうことがあります。
また下地(シーラー)は結局ヤスリがけで剥がさないといけません。
下地を残す派ならそれでいいんだけど、僕の今回の目標は「オイルフィニッシュ」なので、下塗り部分も剥がさなきゃならんのです。
2つ目は簡単にいうと、ひたすらヤスリがけということです。手でヤスリがけすると地獄のように辛いので、サンダーを使うと良いとのことです。
3つ目は塗装が剥がれる薬剤を塗って、塗装を剥がす方法。これはうまくいかないことが多いとのこと。
というわけで、僕はサンディングペーパーで削る方法を選択しました。
ボディ表、裏のサンディング
作業1日目 どこまで削ればいいの?
まずはボディの表面と裏面の塗装を剥がして行きます。
地獄は見たくないので、ホームセンターでサンダーを借りてきました。2泊3日の貸出で200円。会員だったので100円で借りられました。ついでに紙ヤスリや空研ぎヤスリ、おまけに水研ぎヤスリも買ってきました。

紙ヤスリは3等分すると、ちょうどサンダーにハマるようになっています。
通常の紙ヤスリは1枚35円程度、空研ぎヤスリは70円程度でした。安いね。
台風が来るか心配な日でしたが、出来そうな天気だったので用意したら雨が降ってきました。
昼から晴れたので、さっそく開始。
参考にしたのはこの動画。
この動画見ると、すごい簡単そうに手際よくやっていて、「僕にもできるかも?」と思わせてくれたけど、そう上手くはいかないのが人生。
動画に倣ってまずは#40の紙ヤスリから。
サンディングしていくとすぐに、艶というかテカリの層がなくなりました。

そしてすぐにバタースコッチブロンドの色が一段薄い層が見えてきました。

ボディ裏面もサンディング。

ここである疑問が湧く。「どこまで削ればいいの?」
艶がとれたところでポリウレタンのクリアー塗装が取れて、バタースコッチブロンドの色が一段薄い層になったところで着色部分が取れたなと仮定するなら、もうここまでOKなのでは?
この時はあんまり塗装のことがよくわかっていなかった。シーラーとかわかっていた気になっていたけど、少し勘違いしてた。
実際の塗装はこんな感じらしい。

下塗り部分はシーラーじゃなくて、プライマーとかフィラーとか、砥の粉とかいうものもある。厳密には違うかもしれないし、同じ意味・用途で使っていることもあるかもしれないが、未だによくわかっていない。
とりあえず塗装が上手くいっているのであれば、#40のままではボディが傷だらけになる?らしいので、紙ヤスリを#80に交換。
それから程よいところで#120の紙ヤスリに交換して、#240に交換。時間にして2時間ほどかけてゆっくり削っていました。

まだ削っていないサイド部分との差。結局、傷もまだたくさんある。

塗装剥離は初めてだったので丁寧にはやったつもりだが、これでちゃんと下塗り部分まで削れているかわからない。
てか木地ってこんなに茶色いものか?もっと白っぽい気がする。まだ取れていないのか?
ザグリ部分の周囲にはもう少し薄い色の木地が出ている。

ここの薄い木地の部分まで削らなくてはいけないのか?それともこれは「ボディまで少し削っちゃった状態」なのか?
わからない。
雨が降ってきた。
ここまでの問題点。
- 紙ヤスリがめちゃくちゃ破れる。すぐに真っ二つに千切れるので、二度とサンダーにつけることはできなくなってしまう。
- 削るのはここまでで良いのか?
- #240までやったが、傷が残っている。明日は#400あたりで傷が消えるように仕上げるのが目標。
どこまで削るか問題だけど、試しにボディに水性ステインを少し塗ってみました。そしたら全然染み込んでいかない。

ということは、これは下降り部分までちゃんと削れていないということ。もう1層下まで明日削るぞ!
作業2日目 空研ぎヤスリがスゴすぎる!!
どこまで削ればいいかは何となくわかった。
昨日の反省点を生かして、紙ヤスリの裏にガムテープを貼って補強してみました。これならすぐには破れないだろう。
中目くらいから空研ぎヤスリも用意していたので、紙ヤスリから空研ぎヤスリに変えたらみるみる削れる。
空研ぎヤスリサイコー!はじめからこれ使えばよかった。ケチって紙ヤスリ使ってバカを見た。
もう1層下が見えてきた!これだ!

このあたりから傷や削りすぎを気にするようになって、#120で最下層を覗かせて、#240でとりあえず仕上げました。


3時間掛かりました。上手い人や容量が良い人なら1時間でやれると思います。
もしかしたらバタースコッチブロンドはステインみたいなので木部着色してるかもしれない。色を落とすのにボディをだいぶ削った気がするから。
最初はボディを削っちゃわないか心配してたけど、染み込んだ色を落とすには削るしかないもんな。
ボディの表と裏はひとまず完成。
ボディのサイド部分のサンディング
作業1日目 只管手作業
あとはサイド部分。
サイド部分はサンダーが使えないので、手で地道にやっていくしかない。
曲線が上手く出るように、ラップかなんかの芯にあまった#40の紙ヤスリを巻いてサイドを削ってみました。

ゴリゴリゴリゴリ削っていると、すぐに艶層はなくなった。
バタースコッチブロンド色が1段薄くなり、さらに1段薄くなったところまでいった。
3時間掛かってようやくこんな感じ。


まだまだ全然削れていない。ムラがある。特にカッタウェイ部分が削りづらい。
作業2日目 空研ぎサイコー!
仕事が終わってから2.5時間ヤスリがけ。この日は#40はやめて#60で。

紙ヤスリではなく空研ぎヤスリ。ほんと空研ぎサイコー!
8割方終わった気がする。


そういえばボディエッジ部分が少し残っているが、ここはどうすべきか?
ボディの表面とサイド面を直角にヤスることで勝手に削れるものなのか?それとも丸みを帯びるようにヤスリがけをしてRをつけていくべきなのか?
どうしよう。
カッタウェイがまだまだ甘いので、もっとしっかり。
作業3日目 当て木サイコー!
また仕事が終わってから2.5時間ヤスリがけ。
木材に空研ぎヤスリを画鋲で留めてサンディングしたらとてもやりすかった。ラップの芯なんか使わず、初めからこうすればよかった。

削っていくとボディエッジ部分は上手く削れていった。上手く削れないとこは少しだけRをつけるように削った。
ここまで#60の空研ぎヤスリを使っていたけど、#120の空研ぎヤスリに変更。仮仕上げにかかる。


#60のヤスリで削った傷がまあまあある。

明日は#120で傷を消して、#240で仕上げるぞ!
作業4日目 仕上げ
最終日。#240で仕上げると言っていたけど、#240からそのまま#400に移行。最後の仕上げをする。


ところどころ外周R部分が残っている気もするが、まあいいや。
ちなみに作業4日目の前にピックガードのネジ穴を埋めている。その話はまた今度。
まとめ
ギターのリフィニッシュで一番辛い作業が、塗装剥離だと言われています。
途中で絶対に嫌になるとか地獄見るとかよく言われるけど、僕にとってはとても楽しい時間でした。
またチャンスがあったらやりたいくらい。次はもっとキレイにできるはず。

コメント
yuugiと申します。
貴殿の記事を参考にて、ストラトの塗装剥がし
をやってます。
どこまで削るか?
まだまだでした。
yuugiさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
僕もはじめての塗装剥がしだったので、わからないなりに頑張ってみました。
後戻りができない中、削っていくのは不安ですが、何事も経験ですよね。