「Squier by Fender / Affinity Series Telecaster (Butterscotch Blonde)」の改造第6弾。
ボディの塗装剥がし、ピックガードのネジ穴埋めが完了したので、ついにボディを塗装していきます。
オイルフィニッシュの前に
まず僕の目標としているのは、ラッカーフィニッシュでもポリウレタンフィニッシュでもなく、オイルフィニッシュです。
オイルフィニッシュの場合、黒や茶色系統であれば、色の着いたオイルフィニッシュ用のオイルを使えばいいと思います。
ですが、赤とか青とかにしたい場合は、オイルフィニッシュをする前に、ステインでの着色が必要となります。
スプレーとか着色の場合、ボディの表面上に塗膜ができますが、ステインはボディに染み込むことで色を付けていきます。
色がボディに染み込むので杢目がキレイに浮かび上がってくるというわけです。
ネット上でオイルフィニッシュに挑戦している方々は、ワシンのポアーステインとワトコオイルの組み合わせが多いので、僕もご多分に漏れずそのコンボでいきたいと思います。
着色に用意した工具
要した工具は以下の通り。
- ポアーステイン
- キムワイプ
- 使い捨て極薄手袋
- スポイト
まず水性ステインですが、上の画像にはブラックしかありませんが、ブルーも用意しています。
青い色のテレキャスターにすることが僕の目標ですが、ブラックも使います。その理由は2つあります。
まず1つは、ブルー単体の色だと、明るすぎるに青になってしまうため、黒を混ぜて深い青にするためです。
もう1つは、ダブルステインという杢を目立たせる方法をやるためです。
なので、作業としては、ブラックで着色→ヤスリがけで→ブルーで着色という2回ステインを塗る工程になります。
次にキムワイプですが、キムワイプは、工場や研究室で使われる紙製のウエスです。
もちろん紙製ですので布製ウエスよりも脆いですが、使いやすさと適度な丈夫さがあります。今回はこれでボディにステインを塗り込んでいきます。
使い捨て極薄手袋もあるといいです。ステインが手につくと面倒なので。
作業1日目 ブラックで着色
着色の前に、着色していけない部分(コントロールキャビティ、ピックアップキャビティ、ネックポケット)をマスキンテープでマスキングしておきました。
そしてステインを乾かすのために、紐をつけて置きました。ネックポケットとネック側のPUキャビティの間に穴があったので、そこに紐を通してあります。
そして水性ステインのブラックと水と1:1の割合で薄めます。50ccくらい用意したでしょうか。
そして折りたたんだキムワイプにステインを付けて、ボディに塗り込んでいきます。
ゴシゴシと塗り込んでいてふと気づきました。全然黒じゃない!茶色じゃん!なんで!?
他の木材でテスト着色した時はもっと黒かったんですけどね。
でも黒系の色が付けばいいのでこのまま塗り込んでいきました。
どうせヤスリがけをしてしまうので、ムラとか気にせずボディの隅々まで塗りました。
そしてギタースタンドを使って1日乾かします。
作業2日目 ヤスリがけと青投入
1日たったボディはこんな感じになりました。
全然黒じゃないですね。
このステインを塗ったボディをサンディングしていきます。
最初は#240の空研ぎヤスリ、次に#400の空研ぎヤスリ、そして仕上げで#600の空研ぎヤスリを使いました。
その結果がこちら。
ちょっとサンディングしすぎたかな?
まぁでも何となく杢目が目立てばいいし。
そのまま次の着色に入ります。
当初の予定ではここで、ブルーとブラックをちょうどよく混ぜた深い青色のステインを塗りたくっていく予定でしたが、黒が黒じゃない問題に直面し、考えました。
テスト木材ではちゃんと黒くなったのに本番では茶色くなった…。
ギターのボディが少し赤みがかったいるので、黒+赤で茶色になったのではないか…?
ということは、ここで深い青色を塗ると、赤+深い青で紫っぽくなるのでは…?
そうなるテストで調色してきた深い青では望んだ色にならない可能性がある…。
暗い色で塗ってしまうと元に戻れないので、まずは明るいそのままのブルーを塗ってみて様子をみよう…。
ということで、ブルーをそのまま塗ってみました。もちろん青:水=1:1で薄めてあります。
元のステインの色はこんな色です。これをボディに塗ると…
おっ!ちょうどいいくらいの深い青じゃん!!調色した深い青で塗らなくてよかったー!
赤みがかるのを恐れていましたが、全然赤っぽくなりませんでした。
このままボディ全体に塗り込みました。そして、そのうちステインが乾いてきて…
明るい青になりやがった。
そりゃそうだねー乾くと色は変わっちゃうよねー。
作業3日目 深い青ぶっこみ
作業前にボディをまじまじ見てたら傷があることに気づきました。
しかもところどころに。
おそらくですが、ブラックを取るヤスリがけの時に、あまったヤスリの縁とかがシャリシャリと当たって傷をつけてしまったのだと思います。
あんまり大きいままのヤスリでヤスっていると、ヤスッている部分以外にもヤスリがあたり傷をつけてしまうので、小さくカットしたヤスリを使うことをこのとき学びました。
というか夜の外灯の下でヤスリがけをしているので、細かいキズに気づかなかっただけなのかもしれない。
なんとなく気になるので、傷の部分だけ#600でサンディングしました。
どうせ明るい青も深い青に上書きされるしいいやと思ったのです。
ですが、これがあとあと面倒くさいことになり、仕上がりの出来に響いてくることはこのときわかりませんでした。
傷の部分のヤスリがけを終えて、深い青のステインを塗っていきます。
僕の導き出した答えは、青:黒:水=10:2:12です。
調色した深い青を塗り込んでいくと、サンディングしたところが色ムラになってしまいました。
なんとか色が薄いところには、多めに塗り込んだりして修正していきました。
最後には「ピックガードとかブリッジに隠れるところはいいか」という気になってきてしまいました。
まとめ
ボディの塗装で大事なのは下地づくりということを痛感させられました。
中途半端にサンディングをしたのも駄目でした。サンディングするなら全体をやらないとムラになります。
そもそもしっかりと木地を見て傷の確認をし、細心の注意を払ってサンディングをしなければいかなかった。
いろんなことを学んだなー。あー楽しい。
次やる時はもっと上手くやりたい。
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