おすすめの本。『私のパニック障害 – 患者から学ぶ安心生活の方法』。
僕がパニック障害になってから、自分でパニック障害について調べてみようと思って、初めて買った本だと思います。この本を選んだのは絵も多くて読みやすかったからです。
この本の良いところは、著者がパニック障害を患っている女性の方なので、精神科医の方が「パニック障害はこういう病気だからこう治すんだよ。」と短絡的に書いてあるのではなく、「パニック障害ってこんなとこが辛いよね。だけどそれでも私は頑張ってるよ。みんなも幸せになれるよ。」とみんなに勇気を与える内容になっています。
『パニック障害の方に勇気を与える』。まさにこの言葉がふさわしいと思います。この本には著者のまさに壮絶な人生が描かれています。彼女は交通事故が原因でパニック障害になり、その後、うつ病や解離性健忘を併発しています。それでも、結婚をし、お子様を2人お産みになり、愛知県で「ほほえみの会」というパニック障害の患者の会を発足しています。彼女の体験を通しながら、パニック障害の説明や患者の心構え、家族の接し方、医師や薬とのうまい付き合い方、日常生活を楽しく過ごせるコツなどが載っています。最後には、「私たちも幸せになれる」「堂々と生きていこう」と題して、僕たちパニック障害者を勇気付ける内容になっています。また、この本を通して、パニック障害者の家族から、周囲の人、さらには地域社会にまで、パニック障害への理解を訴えています。
また「ほほえみの会」の方が行なったアンケートがたくさん載っていて、アンケートを通して同じ悩みを共有したり新しい発見があったりします。精神科医の方の監修の下にこの本は書かれていますので、パニック障害の患者の立場にたった視点で書かれていながら、精神科医の医学的な解説もありとても読みやすいです。パニック障害の方はもとより、パニック障害者の家族や周りの人に読んでもらいたい本です。家族や周りの人にパニック障害を理解させたいなら断然この本です。
ということで、ぜひご一読してみてください。
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