[漫画]リアルの名言をまとめてみた[井上雄彦]

みなさんは「リアル」という漫画を知っていますか?

SLAM DUNK」(スラムダンク)や「バガボンド」を書いた「井上雄彦」による車椅子バスケットの漫画で、週刊ヤングジャンプで不定期連載しているそうです。

この漫画、何かしら傷をもつ登場人物が多いので、その分言葉に重みがあるというか、良いセリフ満載なのです。ですので、僕がいいなーと思った名言、名セリフをまとめてみたいと思います。

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この人間だったら乗り超えられる

まずは単行本3巻から、事故に遭い車椅子生活になってしまった高橋久信が、小学生のころ所属していたバスケットボールチームのコーチに偶然病院で出会う。小学生のとき久信の父がいなくなったことを告げた時にコーチに言われた言葉を、偶然出会った病院でもう一度言われる場面。

あのマジック・ジョンソンがHIV感染を発表したとき…
俺は「なんでよりによってマジックが―」と思った

あれ以来よく考えるんだ
神サマか仏サマか何かそれっぽいものがいるとして―
その神サマは「この人間だったら乗り超えられる―」
そう判断してマジックを選んだんじゃないかって

俺の勝手な考えだけどさあ
その神サマが久信― お前のことも見てるんじゃないのかなって
この子ならきっと乗り越えられると判断してお前を選んだ…
俺は最近そう思うんだ

これはよくある「神様は乗り越えられる人にしか困難を与えない」系の良いセリフですね。このコーチも昔言った言葉を今でも言ってるなんて、相当気に入っている様子です。
漫画リアルの久信のコーチが言う名せりふ

何のために生まれてきたかわかんないじゃん そんなヒマないよ

続いて単行本4巻、戸川清春と山内仁史(ヤマ)が出会って、お好み焼きを食べている最中にヤマから「あと数年で死んでしまうこと」を平然と言ってのけられた戸川。その後、あと数年で死ぬことをわかっていながらなぜそんなに強くいられるかをヤマに戸川が聞いたときのヤマの返答。

戸川君 ジェットコースターに乗ったことある?

あれって実際乗ってる時間はほんの何分かでしょ?
だからあれに乗ってる最中に
あと何分しかない あと何秒で終わっちゃうって
そんなことばかり考えてたら何のために乗ったかわかんないよね

何のために生まれてきたかわかんないじゃん
そんなヒマないよ

このセリフはとても深いですね。人生をジェットコースターにたとえる辺り、ヤマはたぶん文章の才能があるな。
僕もいつも先を考えすぎて飛び出せなかったり、慎重になりすぎ楽しめなかったりするので、この言葉はいいなと思いました。
その瞬間を楽しむことが大事ですね。
漫画リアルでヤマが戸川に言う名セリフ

俺の道は今と地続きだってこと

続いて単行本6巻、何をやってもうまくいかず、仕事も見つからなかった野宮朋美が、やっと採用された引越しの仕事をしながら自分自身に言い聞かせる心の声

どこかに俺の道があるとそう思ってた
そんな場所さえ見つかればそこから俺らしい人生をまたスタートできると

ビンス ナガノミツル この前おめーら2人を見ててふと思った
このタイガースがいずれ強豪と呼ばれる日が来るんじゃねえかって
そしていろいろ幸運もあったりしていつか日本一をとったりなんかして―

だとしたらこの前のあのイマイチな練習だって日本一とつながってるってこと
イマイチだろーが今全力を尽くさない限りは道はつながらねえってこと
俺の道は今と地続きだってこと

これまた深い!!
僕も「こんな仕事しても意味ないよ」とか「だらだらして意味のない一日だったなー」なんて思うことがありますが、これはそんな僕に「喝!」をいれてくれます。
意味の無いことなど無いのです。意味の無い一日も無いのです。そんな一瞬一瞬、一日一日が僕の人生を形成しているのす。だから全力を尽くすことが大事なんですね。響きます。
漫画リアルで野宮朋美が言った名セリフ今と地続き

「歩けない世界」にもきっと「9秒台」はあるんだ

続いて単行本8巻、リハビリ施設にて高橋久信がオタクの花咲満とTVを見ていると、陸上(おそらく100m走)でポルトという選手が9秒69で一着を取ります。その時に花咲が放ったセリフ。

この人だって空飛べるわけじゃない
人間の限られた能力の中でどれだけあがけるか
それによって― 9秒台で走る人間だっているってことだよな
空は飛べなくともね

実はこの言葉は、花咲が以前リハビリ施設にいたおじいさんから聞いた言葉の受け売りなのです(ゲイが9秒91で走ったとき)。おじいさんが言った言葉はこれ。

この人だって空飛べるわけじゃない
鳥から見たら9秒でも15秒でも同じ― 「飛べない」世界の出来事だわな
そう思わんか 兄ちゃん
ということはだ 「歩けない世界」にもきっと― 「9秒台」はあるんだ

どちらもいい言葉ですね。名言です。
限られた能力の中でも精一杯やることが大事なことを教えてくれます。
僕もパニック障害で普通の人ができることができないことがあります。そんな悔しい思いをしても「自分のやれることを精一杯やる」という気持ちは忘れずに頑張っています。
漫画リアルで花咲が久信に言う名セリフ

等身大の自分を受け入れた人間だけが他人を受け入れることができる

続いて単行本9巻、自尊心の高い高橋久信とオタクである花咲満が仲良くなったという変化に対して、リハビリ施設の先生が言ったセリフ。

自分を受け入れられないなら他人の価値も見えやせん
現在の自分― 等身大の自分を受け入れた人間だけが
他人を受け入れることができる

他人を認め受け入れることができたなら
今の自分を受け入れられる日も近い

これも名言。やっぱり人と自分の関係性を表す言葉は深いし、勉強になります。
人は自分を写す鏡だった言うし。他人を人に優しくできるようになると自分にも優しくなれるって言うしね。

腕を動かせ いつか必ずやってくるできるようになる瞬間まで

続いて単行本10巻、プロレスラーであるスコーピオン白鳥が事故に遭い下半身がまったく動かなくなる。リハビリが思い通りいかずモノに当たったり愚痴をこぼしたりするも、自分を過去の経験からどうすべきかを説くときの名言。

わかってるさ 経験ある こんな状況
何もできない存在としての自分

どうすべきか知ってる
口をとじて ただ脚を…じゃねえ 腕を動かせ!!
いつか必ずやってくる…「できるようになる」瞬間まで―

これは僕の大好きな名言です。うまくいかないときは愚痴を言ったり、人のせいにしたりしがちですが、出来ると信じること、そして出来るまでひたむきにやり続けること、これが大事だと思います。
僕はプロレスが好きで、プロレスラーのスコーピオン白鳥の生き様にかっこよさを感じます。スコーピオン白鳥の活躍はリアル13巻で見られますよ。
漫画リアルでスコーピオン白鳥の名セリフ

これは幸せって言うんだ

最後に単行本11巻、野宮朋美がプロバスケチーム「東京ライトニングス」のトライアウトで、「東京ライトニングス」のスタープレイヤー安西義輝とマッチメイクしているときの野宮の名言

絶望とは何だ
絶望ってのはあれだ
これは違う
これは幸せって言うんだ

この名言は、野宮が安西に圧倒的な力の差を見せつけられ一瞬心が折れそうになるものの、自分の起こしたバイク事故を思い出して、それよりマシ、むしろバスケットボールができる今この瞬間は幸せだなと思ってでてきた言葉です。
好きなことができていることを幸せとも何とも感じず、感謝もせずに毎日を送ってしまいそうな僕にはズシンときました。
漫画リアルでの野宮朋美と安西義輝との対決での名セリフ

まとめ

いやー、リアルにはたくさんの名言がありますね。取り上げなかったもの以外にもたくさんあります。
漫画の設定上、いろいろな病気や障害を抱えて生きている人がたくさん出てきて、その人が言う言葉がパニック障害である僕の心にすっと届くというか、自分でもこうしなきゃああしなきゃって思っているけどできない自分の背中を押してくれたり、激を飛ばしてくれたりします。

「リアル」を読んだことのない人は、この機会に読んでみてはいかがでしょうか?

コメント

  1. 瑠花 より:

    いいね!リアル。
    実は少し読んだ記憶があるけど、すでに内容をサッパリ忘れてしまって…
    この記事を読んで、またリアルを手に取ってみたくなってきた。
    「スラムダンク」は読みました?
    今度機会があったら、ぜひスラムダンクの名言集を作ってください♪
    いっぱいありそう。

    • より:

      リアルは素晴らしい漫画だとは思いますが、トライアウトの名言の所だけは塀内夏子先生のROADという漫画のパクリと言われても仕方ないくらい非常に似た描写があります。

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