森田療法

おすすめの本。『森田療法』。

この本は森田療法を知らない人、森田療法初心者にはうってつけの本だと思います。それくらい僕はスムーズに読めたし、なおかつわかりやすく、なるほどと思わされる部分もたくさんありました。

森田療法とは、森田正馬氏によって1921年ごろ創始された精神療法です。森田療法の特徴は、神経症の原因である不安・葛藤を異物として除去しようとするのではなく、不安や葛藤を作り出す心理メカニズムそれ自体は異常なものでなく、人間性に本来付随している心理状態であるから、不安・葛藤を事実として認めよう、そして、その不安や葛藤をそのままにし、他の自己実現欲求に従い実践しよう、というものです。

よくパニック障害患った人たちは、自分の中で起きている不安や恐怖をどこかに追い出そうとしたり、押さえつけようとしたり、もしくは不安や恐怖に気づかないフリをしたり、忘れ去ろうとしたりします。そうしようとすればするほど不安や恐怖は大きくなりますよね。それは僕も十分体感しました。そして、どうしでこんなこんな悪い感情が次々と出てくるのか、僕は異常なんではないか、と思ったりもしました。でも、不安や恐怖という感情は誰にでも起こる感情であり、失くすことなんかできないのです。だから不安や恐怖を取り除くことに懸命になるのではなく、共存する努力をしようということです。

この本は森田療法をわかりやすく説明してくれながらも、1921年に作られた森田療法を、著者である岩井寛氏の意見も交えることで一段と良いものにして、現代に合ったものとしてわかりやすく説明してあります。森田療法には森田療法らしいいろいろな言葉が出てきます。「生の欲望」や「あるがまま」、「目的本位」、「とらわれ」、「はからい」などなど…。これらはとてもいい言葉というか的を得た言葉で、森田療法を敷居の高いものではなく、とても身近なものにしてくれます。そういった意味でも、ぜひパニック障害その他神経症を患っている人たちには森田療法という療法を知ってもらいたいですね。

ここで本の説明や森田療法の説明を詳しくしようと思いましたが、大事なことが多すぎてここでは説明しきれませんね。ほんとうにパニック障害や他の神経症を患っている人にはひ読んでもらいたいと思います。別に僕が森田療法の信者というわけではありませんが、森田療法は、人間の本質というか、人間の心の在り方、人間の生き方みたいなものが書かれていて、哲学のような、人生論のようなそんな感じもします。だから神経症でない人が読んでも何かを感じるというか学ぶことがあると思います。

また時間がありましたら、このブログで森田療法について取り上げるかもしれません。

ということで、ぜひご一読してみてください。

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