どうも、Macを最近初めて触りました、えむ氏(@mlog_xyz)です。
Windowsに慣れているせいか、Macは難しいですね。iPhoneは直感的に使えるのに、Macは直感に任せていては何も進まないです。
それはそうと、Macといえば、ヒラギノフォントだと思います。
Windowsを使う人にとっては簡単には手の届かない高嶺の花、どうやら良いらしいぞという噂だけは入ってくるが何がどういいのかわからない、異国のスーパースター。
そいつをWindowsでも使えるかなと試してみました。
ヒラギノフォントとは?
ヒラギノフォントとは、MacOSやiOSに標準搭載されているフォントです。
ヒラギノ角ゴシック、ヒラギノ丸ゴシック、ヒラギノ明朝体なんかがあります。
可読性が高いと言われていて、ヒラギノ角ゴシックはめちゃくちゃよく使われているらしいです。
Windowsには標準搭載されていないので、インストールするには購入するかどうにかどこかで手に入れるしかないです。
Windowsで「ヒラギノ角ゴシック」を使う方法
流れはこんな感じです。
- Macからヒラギノフォントを抜き出す
- .ttcファイルを.ttfファイルに変換・分解
- .ttfファイルを.otfファイルに変換
- .otfファイルをWindowsにインストール
Macからヒラギノフォントを抜き出す
まずは、Macからヒラギノフォントを抜き出します。
MacのFontBookを開き、フォントを書き出せば簡単にできてしまいます。
.ttcファイルを.ttfファイルに変換・分解
書き出しからといってこのままWindowsで使えることはありません。WindowsとMacではフォントの仕様が違うのです。
なので、Windowsで使えるように変換して、さらに変換してからインストールします。
まずは1つ目の変換。.ttcファイルを.ttfファイルに変換・分解します。
Macから書き出したフォントは「ヒラギノ角ゴシック W0.ttc」のように拡張子が「.ttc」のファイルです。
.ttcファイルは複数の.ttfファイルを圧縮したようなファイルです。zipファイルみたいなもんです。なので、この.ttcファイルを.ttfファイルに変換・分解します。
そのために使うソフトが、「UniteTTC」というソフトです。
上のリンクの下の方にダウンロードリンクがあるので、そこから「UniteTTC」をダウンロードします。
ダウンロードしたzipファイルを解凍すると、下記のファイルが同梱されていると思います。
これらはOSの種類によって使うファイルが決まっています。
僕のパソコンはWindows7(64bit)なので、「unitettc64.exe」を使います。
適当に1つフォルダを作成し、「unitettc64.exe」ファイルとMacから抜き出した.ttcファイルをフォルダに格納します。
そしてこのフォルダ内で、Shiftキー+右クリックでメニューを表示し、「コマンド ウィンドウをここで開く」をクリックします。
すると黒い画面が表示されます。これはコマンドプロンプト(cmd)です。
このcmdに「unitettc64 HKGW0.ttc」と記述します。
前半の「unitettc64」はフォルダに入れたexeファイルの名前(.exeは省く)で、後半の「HKGW0.ttc」はフォルダに入っているフォント名です。
フォント名はコピペすると楽ですけど、cmdではCtrl+Vは使えず、ツールバー上で編集→貼り付けします。
入力できたら、「Enter」を押します。すると、
Font #1: HKGW0001.ttf
Font #2: HKGW0002.ttf
Ok.
と表示されました。
「HKGW0.ttc」が「HKGW0001.ttf」と「HKGW0002.ttf」という.ttfファイルに変換・分解されたのです。フォルダ上でも分解された.ttfファイルが増えています。
こんな感じで、すべての.ttcファイルを.ttfファイルに変換・分解していきます。
.ttfファイルを.otfファイルに変換
すべて.ttfファイルに変換・分解できました。(※フォルダから.ttcファイルと「unitettc64.exe」は削除しました。)
1つの.ttfファイルに変換されたものもあれば、4つの.ttfファイルに分解されるものもあります。
Windowsにインストール するにはもう一息です。先走って、このままWindowsにインストールしようとしてもうまくいきません。
次の作業では、変換・分解された.ttfファイルを.otfファイルに変換します。
変換方法はいろいろありますが、僕はこのサイトで変換しました。
このサイトは、Web上で .ttfファイルを.otfファイルに変換してくれます。
Upload a file: .ttfファイル Or enter a URL: 空欄 Select output format: otf - OpenType font
上記のように選択し、「Start」をクリックします。
すると「Processing」とか「Please wait, still uploading …」とか「Processing, please wait.」とか出てきて、そのうちResult画面になります。そこで「Download」をクリックすると、.otfファイルがダウンロードできます。
この作業を.ttcファイルの数だけ行います。なかなか面倒くさいです。
※大きさが10MB以上の.ttfファイルはhttps://convertio.co/ja/ttf-otf/がいいかも。
.otfファイルをWindowsにインストール
すべての.ttfファイルを.otfファイルにしました。
この状態ならWindowsにインストールできます。
ダブルクリックすると、こんな感じで表示されます。
このまま「インストール」をクリックしてインストールしてもよし、すべて.otfファイルをコピーして、Cドライブ→Windows→Fontsに貼り付けてもよしです。
MacのフォントをWindowsにインストールするのは使用許諾違反か?
ここまで書いてきて何ですが 、Macに入っているフォントをWindowsにインストールすることは、使用許諾違反なのではないかと思います。
ヒラギノフォントを発売している「SCREENホールディングス」のサイトには、使用許諾についてこのように書かれています。
1.5 Mac OS XやiOSにバンドルされているヒラギノフォントの使用許諾について教えて欲しい。
https://www.screen.co.jp/ga_product/sento/support/licensefaq.html
Mac OS XやiOSにバンドルされているヒラギノフォントは、Mac OS XやiOSの使用許諾に包含されますので、Apple社(AppleCareサービス&サポートライン)にお問い合わせください。
そこでAppleに問い合わせてみたところ、メーカーにの使用許諾に準拠すると言われてしまいました。
Appleのソフトウェアライセンス契約、一番新しいmacOS Mojaveのソフトウェア使用許諾契約を見てみると、フォントのことにもバッチリ触れており、そこにはこのように書かれています。
E. フォント 本契約の契約条件に従って、お客様は、Appleソフトウェアの起動中にコンテンツを表示およびプリントするために、Appleソフトウェアに入っているフォントを使用することができます。しかし、お客様は、問題になっているフォントに付属する組み込み制限が許諾する場合のみ、コンテンツの中にフォントを組み込むことができます。これらの組み込み制限は、Font Book/プレビュー/フォント情報を表示、においてご覧になれます。
https://www.apple.com/legal/sla/docs/macOS1014.pdf
macOSのソフトウェア使用許諾では、印刷やコンテンツに埋め込むことは許可していますが、それ以外のことは書かれていません。
フォントを他のパソコンにインストールできるようにパッケージ化して再配布や販売をすることはもちろん駄目だと思います。
ですが、たとえ個人使用だとしても他のパソコンにインストールしちゃ駄目なんじゃないかと思います。てか書いてないことはやらないほうがいいよね。
まとめ
ということで、インストールできることは確認したけど、インストールして使用するのはやめときました。
皆さんも自己責任で。
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