4つの言葉

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ここからはパニック障害の治し方について説明します。説明するに当たって1冊の書籍を引用します。引用する書籍は『不安のメカニズム』という書籍です。

 前章で説明したように、単純型神経症には、1日中ついてまわる恒常的症状と、時々現れる発作的症状がある。たとえば、胃の中がかき回される、手が汗ばむ、脈拍が速くなるといったようなものは、前者の部類に入る。発作的恐怖で全身がこわばる、心悸高進、心臓の鼓動が急に消える、心臓附近での激痛、震えが止まらなくなる、呼吸困難、めまい、吐き気、これらの症状はある周期をもって襲ってくる。
――――中略――――
どの症状の治療法も二、三のごく簡単な規則から成り立っている。はじめて説明を受けた人はたいてい「それはあまりにも簡単ではないですか。私の場合、もっと思い切ったことが必要のように思いますが」と首をかしげる。しかし、何と言おうと本当に必要なのは、ごく簡単な治療法である。これをどのように行うか、これから説明するが、皆さんは次の支持事項を何度となく読み直すことが大切である。
治療の根本原則は次の四項目に要約される。

  • 直面すること。(Facing)
  • 受け容れること。(Accepting)
  • 浮かんで通ること。(Floating)
  • 時が経つのにまかせること。(Letting time pass)

引用:不安のメカニズム―心の病から脱出するために (ブルーバックス 237)(1974)クレア・ウイークス

引用文の前半に出てくる「単純型神経症」とは、今の時代で言うパニック障害と考えて頂いて結構です。「恒常的症状」とは常に付きまとう体の不快な症状、「発作的症状」とはパニック発作と捉えてください。
この引用文では、これらの症状、パニック発作や恒常的症状の治療法は簡単な規則で出来ている、と書いてあります。その規則とは、直面すること、受け容れること、浮かんで通ること、時が経つのにまかせること、の4つだと言っています。

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言葉の意味を理解する

この4つの原則はパニック障害を克服するうえでとても大切な言葉です。この4つの言葉がパニック障害の様々な症状、パニック発作も予期不安も広場恐怖も常にある不快な症状も、治してくれます。と言っても、言葉が治してくれるわけではないので、私たちはこの言葉を理解して実行しなければなりません。

目次

1. あなたのパニック障害の治し方、間違っていませんか?
2. 自律神経について
3. パニック障害のメカニズム
4. 4つの言葉
5. 常に付きまとう不快な症状
6. 不快な症状は過敏な神経のいたずら
7. パニック発作
8. 恐怖を識別する
9. 広場恐怖
10. 4つの言葉をうまく使うために

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