簡単な呼吸法

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この呼吸法は、僕がパニック発作が起きそうな時にやっていた呼吸法です。簡単なので紹介します。

  1. 鼻から息を吸う。
  2. 口から息を吐く。その時、口を少し尖らせるような、つぼめるような感じにして、細く長く息を吐く。お腹の中の空気を全部出す感じで。
  3. 1.2.を繰り返す。

以上です。

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呼吸法のポイント

ポイントは、腹式呼吸でやること、ゆっくりやること、息を吸うことよりも吐くことに意識をすること、くらいですかね。息を吸うことは気にしなくても大丈夫です、人は息を吐いたら自然と吸いますから。息を吐く時間はできるだけ長くです。深いゆっくりとした呼吸を意識してください。

口から吐くと書いてありますが、鼻から吐いてもいいと思います。口呼吸はよくないとよく言われますが、僕は口で息を吸うことが良くないと思っているので、この呼吸をする時はいつも口から吐いています。

僕はこの呼吸法を、行動療法をしている時や一人で外出した時や疲れがたまってきた時に、予期不安や広場恐怖が出てきたり何かそわそわしたりパニック発作のスイッチが入りそうな状態になったらやっていました。

深いゆっくりした呼吸の効果

こういう呼吸は何がいいのかというと、まず過呼吸が防げること、そして自律神経を整えることだと僕は信じています。

過呼吸を防ぐ

まず過呼吸についてですが、過呼吸は酸素が足りないのではなく酸素が多すぎることによってなります。だからゆっくり呼吸をして、吸う時間よりも吐く時間が長いのほうが防げると思います。

あと、パニック発作の症状は様々で個人差もあるので、「過呼吸みたいな症状は自分にはないなー」と思っている方もいると思いますが、パニック発作が起きる直前といいますか起きそうな時、パニック発作のスイッチが入りそうな時は誰でも過呼吸になっていると思います。めまいや頭のフラフラ感、手足の痺れ、心臓のドキドキ感、パニックの増大などは、パニック障害の症状というよりは過呼吸の症状と言えます。そしてその症状によりもっとパニックが増大してまうのです。

過呼吸の前兆としては、呼吸が早くなる、呼吸が浅くなる、ため息やあくびが多くなる、息を飲む、せっかちになる、などです。僕も行動療法を一人でやっていた頃、不安になってきた時や「パニック発作が起きそう!やばい!」って時には必ず息を飲んだり呼吸が深く早くなっていました。そのことに気づいたこと、そして呼吸を意識したこと、そして呼吸法をやるようになったことによって、パニック発作になることも減りましたし、頓服を飲む機会も減りました。これを機会にパニック障害から大幅に回復したと思います。

副交感神経を優位にさせる

それから自律神経についてですが、人間には交感神経と副交感神経があって、興奮している時は交感神経が、リラックスしている時は副交感神経が優位になっているそうです。パニック障害のもろもろの症状が起きるのは、交感神経が優位になっているからです。そして呼吸との関係ですが、息を吸っている時は交感神経が、息を吐いている時は副交感神経が優位になるそうです。だから息を吸う時間よりも吐く時間が長ければ交感神経が優位になるのを食い止めることができます。

といっても自律神経に関しては、ちょっと呼吸法をやったからと言ってすぐ変わるものでもありません。だからパニックになりそうな時のこの呼吸法は気休めです(過呼吸を防ぐのが主の作用)。しかし、正しい呼吸法を続けることによって自律神経のバランスを整うのは本当のことです。例えば、お坊さんがいつもきりっと平常心ですっきりしているのは、毎日坐禅を組んで丹田呼吸法をやっているからです。パニック障害を患っている人で呼吸法(丹田呼吸法やその他の呼吸法)を取り入れている方は多いと思います。

腹式呼吸を身につけるアイテムがあるよ

正しい腹式呼吸を身につけるアイテムもあります。腹式呼吸トレーニング用マウスピース
です。



とはいってもダイエットの商品みたいだけどね。

僕が座禅をしているときの息の吐き方とそっくりです。僕は座禅で息を吐くとき、上の歯と下の歯を合わせて、その隙間から少しずつ吐くようにしています。この商品も、吐くとき小さな穴から息を吐くみたいなので、ゆっくりと少しずつ息が吐けそうです。

腹式呼吸トレーニング用マウスピース「プレスティーチャー」

まとめ

パニック障害を患っている方は呼吸に気をつけてみてはどうでしょうか。まずは、自分の呼吸を観察してみてください。
パニックになりそうな時、ちょっとこの呼吸法をやってみてください。
日々の生活の中で意識で呼吸法をやってみたり、生活に座禅などを取り入れてみるのもいいと思います。

コメント

  1. ゆりのあ より:

    初めまして。
    パニック障害歴10年くらいのゆりのあと申す者です。よろしくお願いします。

    現在、パニック発作にやられているところです。胃がもやもやしてきて、息苦しくなってます。

    去年の12月21日からかかりつけの精神科の病院には、退院してから、3ヶ月未満だから近くの提携してるという病院に、無理やり入院させられました。医療保護入院という法律を盾にされて。普通に診療を受けていたら、その病院の話が出て、そんな知らない病院に入院などしたくなく、イヤです!と答えても主治医はしつこく粘ってきました。じゃあ、見学だけでもしませんか?が、行ったらかかりつけの病院の院長と副院長が待ち構えていて、じゃあ、医療保護入院決定したから!と、見学もさせてくれないまま、頼んでもないのに個室に入れられることになり、ベッド差額代に悩まされてます。でも、生活保護を受けてるからと、二週間くらい前からやっと二人部屋に。

    一度目に外泊した時、発作を起こしてしまったがために、その後二回の外泊も含めて、土曜日の深夜に病院に逃げ帰り、注射(リントンと副作用止めの液)を打ってもらうとさっきまでの息苦しさは何だったの?になります。が、根本的解決にはなってはいないとは気付いてました。その後も、~が~になったらどうしようという考えが湧くと頓服か注射(注射までしないとほとんど治まりませんでした)をしないと治まりません。

    でも、呼吸ひとつ心掛け、4つの言葉を頭と体に叩き込んでいたら、いつかは克服できる!私はそれらを信じて実践していきたいと思います。ありがとうございました。

  2. マーライオン より:

    エムさんはもしかして前にGuiding Star というホームページを開いてらっしゃいましたか?
    数年前に私は急に原因がわからないけれどストレスの重なりからかパニック発作(その時はパニック発作とは思わず)を起こしてなんだかわからなくて日々不安に陥って、助けを求めた夫が色々調べてくれてやっとそれがパニック症候群の症状だとわかりました。それからその名前だけに踊らされて検索魔になるもさらに不安の日々。たいていのホームページやブログは何かを売りつけたり、自分が開業している医院や整骨院に来れば治るみたいなやり方で、私は途方にくれる日々でした。(海外在住で小さい子供も二人いて夫も現地人。お金にそこまで余裕があるわけでもなく日本に帰れるわけもなかったので)そこで出会ったのがGuiding Starでした。初めて自分がよくなるような希望が持てました。本当にGuiding Starでした。それまでは抑えつけることに必死になっていた私に4つの方法は本当に目からウロコでした。そうして日々が過ぎるうちに症状も軽くなっていきました。たまに、少し症状が出てもまたホームページを見返して試してうまく流すことが出来ていました。その後また数年はは調子がよくパニックなんてもう起こさないと思っていたのに、2ヶ月前突然すごい発作がカムバック!私のお守りだったGuiding Starのホームページを探しましたが見つからない。なんとか記憶を頼りに色々やってみてはいるのですが、あれからパニックや予期不安は波がありつつも去ってはくれません。最近はまた予期不安が強くて押しつぶされそうです。でもなんとかしたくて再び検索魔の日々!そしてエム氏さん発見!またお守りが見つかってそれだけで今日は気分がとてもいいです。また少しづつ読み返して色々試してみます。

    いつかずっとお礼が言いたかったんです。
    損得でなく、知識や経験をシェアして頂けたこと。ここでは日本語でパニック障害に関する書籍を色々入手することは簡単ではないのでインターネットからの情報を頼っていた私には本当にありがたかったです。
    救われている人は私だけでなくきっとたくさんいるはずです。
    たぶん私の性格もありパニック症候群はきっと『完治』はしないと思います。考えると憂鬱でつらいけど顔を出した時にうまくつきあっていくしかないのだと思っています。
    そのうまく付き合う方法をここでまた身につけたいと思います。
    長文失礼致しました。
    本当にありがとうございました!

    • えむ氏 より:

      マーライオンさんへ

      どうもこんにちは。返信が遅くなってしまってすいません。
      僕の以前のサイトを覚えている人がいてびっくりです。ちょっと気分が変わったり新しいことを始めたくてこのブログに移行しました。
      以前のコンテンツはhttp://mlog.xyz/panic-disorder/のあたりにまとめてあります。

      僕のまとめた記事をそんなにありがたがって頂いて大変光栄です。こんな記事を発信しているからこそもっと僕自身良くなっていかないといけないんですけど、なかなか思うようにいかないです。。。

      まぁでもお互いパニック障害とうまく付き合っていきましょう。またよかったらサイト覗いてください。

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